設定解説

有間電鉄の世界に関する各種設定を記しています。随時追加予定。


鉄道・バス事業者編

阪神電気鉄道

【有間電鉄との関係】

有間電鉄の株式の3割を保有する筆頭株主である。

【現実との相違点】

阪神本線尼崎駅~梅田駅間は1940年に経路変更が行なわれ、大物駅・出来島駅・福駅・伝法駅・千鳥橋駅・野田駅を経て地下線に入り、地下にある福島駅・梅田駅に至るルートとなっている。具体的に言うと野田駅はJR野田駅とほぼ同位置にあり、福島駅はJR東西線新福島駅の位置にある。

阪神なんば線は千鳥橋駅より分岐しているが、運転系統上は尼崎駅が起点であり千鳥橋駅~尼崎駅間はなんば線開業とほぼ同時期に複々線化されている。

 

神戸電鉄

 

【有間電鉄との関係】

1960年代に経営改革のため阪急から経営陣を招き入れて以降、有間温泉・六甲山周辺の観光開発を巡り有電と激しい競争を繰り広げた。阪急阪神ホールディングス誕生後は徐々に関係が改善(?)され、同じ有間・六甲山エリアにアクセスする鉄道会社として企画乗車券の発売など多数のタイアップ企画を行なっている。

【現実との相違点】

三田線(有馬口駅~三田駅間)及び公園都市線(横山駅~ウッディタウン中央駅間)は有間電鉄の路線として形を変えて実現しているため存在しないものとする。

 

 

北神急行電鉄

史実では神戸電鉄有馬線・三田線の沿線地域から神戸市中心部への短絡ルートとして建設されるが、有間電鉄の存在により神戸との結び付きはかなり弱いと想定し、存在しないものとする。

 

阪急バス

有間を発着地とするバス路線を巡って阪急バスと有間電鉄の競願となることが度々あり、共同運行もしくはどちらかの認可申請を取り下げるなど、それなりに攻防を繰り広げる間柄である。

  • 阪急バス西宮山口線:有電バスが西宮南北線として運行している。
  • 阪急バス芦屋有馬線:史実通り阪急バスが運行している。
  • 阪急バス三宮有馬線:現在は神姫バス・有電バスとの共同運行を行っている。以前は神鉄バスも共同運行に加わっていたが、2002年に同担当便は有電バスへ移管された。
  • 阪急バス有馬急行線:史実通り阪急バスが運行している。ただし有間温泉~阪急梅田三番街バスターミナル間の路線(特急便)のみ運行しており、新大阪駅及び大阪(伊丹)空港を発着する路線は有電バスが有間新大阪線として運行している。いずれも観光仕様の車両を用いて高速道路を走行するが、運行距離が50km以下のため高速バスではなく一般路線バスである。

名所編

有間温泉
兵庫県神戸市(旧摂津国)にある温泉。日本三古湯や枕草子の三名泉に数えられ、江戸時代の温泉番付では当時の最高位である西大関に格付けされるなど、名実ともに日本を代表する名泉のひとつである。全国各地からはもちろん、関西の奥座敷として休日には京阪神からも多くの観光客が訪れる。湧出場所により泉質が異なり、湧き出た時点では透明で空気に触れると褐色に変化する「金湯」と、それ以外の「銀湯」が有名である。近年の放射性同位体分析によって、金湯の起源が瀬戸内海ではなく太平洋の海水(南海トラフ付近)であることが解明された。泉源によって成分が若干異なるため、効能にも差異がある。

温泉の発見から、繁栄と衰退を繰り返した有間の歴史を物語る伝承として「有間の三羽烏」と「三恩人」がある。有間温泉と三田を結ぶ有間電鉄の社紋は温泉の湯気を表す三つの波形を六本(三羽烏+三恩人)のレールで囲んでいるが、これは伝承を取り入れた意匠と言える。

 

有間の三羽烏

大己貴命と少彦名命が有間に降臨されたとき、三羽の傷ついた烏が水たまりで水浴していた。数日で烏の傷が治ったので不思議に思った二神が調べると、この水たまりが効能高い温泉であることが分かった。
これが、有間温泉が世に知られるようになった始まりである。

 

三恩人

行基上人

衰えていた有間温泉に温泉寺、蘭若院、施薬院、菩提院の一寺三院を建立した。都から貴族がはるばる訪れるまでに復興させたのみならず、湯浴みの習慣を民衆に教えたとも言われる。

 

仁西上人

土石流によって荒廃した有間を訪れ、薬師如来を守護する十二神将になぞらえて十二の坊舎を建設した。有間の旅館に「坊」の字がつく宿が多いのは、その存在を物語るものである。

 

豊臣秀吉

戦火や自然災害で荒廃した有間を、泉源の改修や治水対策など手厚い保護や援助を通して復興した。有間の湯をこよなく愛した秀吉は、観光地としての有間の原型を作った存在である。

 


大正時代には初めての鉄道として有間電気軌道が、昭和に入ってまもなく神戸有間電気鉄道が開業する。鉄道やバスなど交通の充実は有間を「関西の奥座敷」に位置づける契機となり、戦後の高度経済成長期には自家用車や観光バスでやって来る観光客に対応するため大型旅館が次々と建てられた。しかし狭隘な温泉街の道路を自動車と歩行者が慌ただしく行き来する光景は決して安全とは言い難く、ついには自動車が観光客に衝突する痛ましい事故が発生した。自動車のドライバーが酒気を帯びていたことも合わせて大きな問題とされ、有間温泉観光組合が自治体や警察と協議を重ねた結果、観光客の安全性と回遊性を向上する観点から温泉街への自動車乗り入れを禁止した。ただし、緊急車両・温泉街循環バス・宿泊施設の送迎車など一部の許可車両は通行可能である。

自家用車やバスで有間温泉を訪れる場合は温泉街から離れた有間東口(芦有道路有間ゲート)、神鉄新有間駅前(阪神高速道路7号北神戸線有間口ランプ)、有電山口駅前(中国自動車道西宮北インターチェンジ)に設けられた指定駐車場から電車・温泉街循環バスまたは徒歩で温泉街へ向かう必要がある。